メディカル・デバイス委員会
【メディカル・デバイス委員会紹介】
日本PDA 製薬学会メディカル・ディバイス委員会
村上大吉郎
海外を含め、近年は医療機器の発達が日進月歩であり、多様で多種な医療機器には大型の手術機械から診断薬などまでも含まれ、それらを統合的に科学技術的な側面から議論を行う場が実質的に存在していないために、日本PDA製薬学会の理事会(2006年5月12日)において、正式にメディカル・デバイス委員会設置の必要性が審議され、承認された。
国内には医療機器に関する各業界団体や業種別の関連団体があるが、これらを総合的に議論する場として、科学技術に立脚した論文、提言などを公に出すための機能的活動をすべく、当委員会は、議論した内容を講演会、出版などを通じ、成果として発表することを目標としている。現在は、二人の日本PDA製薬学会理事の村上 大吉郎(大気社)を委員長、渡邊 英二(テルモ)を副委員長として、PMDA、旭化成メディカル、日立製作所、カネカ、デンカ生研、シスメックス、ジェイ・エム・エス、野村総合研究所、テルモから自主参加した委員で構成され、ほぼ月に1回の頻度で委員会を開催し2009年1月時点で31回を数えている。
医療分野での品質確保目標について
医療機器の国際規格 ISO 13485:2003 『医療機器-品質マネジメントシステム-規制のための要求事項(Medical Devices – Quality Management Systems – Requirements for Regulatory Purposes)』は世界中で広く認められている規格であり、この規格で登録されることは 、医師や最終ユーザーの信頼を獲得する出発点とも考えられる。
この規格の背景の関係図を図1に示すが、医薬品及び医療機器を問わず品質確保のための規格を参考に作成されていることが判り、これらを議論することは医療分野での品質の目標が体系付けられてくると考えている。

図1 品質システム規格の相互関係
2007および2008年度は、医療機器に関係する代表的 Regulationである米国のQSR(21CFR 820)2005 を基にして、ISO13485 2003及び国内のGMP関連規制として厚生労働省から発出された厚生労働省令169号(QMS省令2004)の三つの内容を比較し、当委員会で議論した結果を日本PDA製薬学会第14および15年会で報告した。また、医療機器は、その使い方によってリスクが生じることから重要とされる設計管理についてまとめて報告した。
今後、これらの議論をさらに深め、解説などを含めて、各々の表現の違い、用語定義、コンセプトなどに関して研究発表及び出版などを行う予定である。
また、医療機器で先行しているリスクマネジメントISO14971の事例、医療現場におけるリスクを先取りするユーザビィティー評価に関するガイダンス、医療機器の国際的な規制のハーモナイズを目指したGHTF(Global Harmonization Task Force:グローバル整合会議)での品質に関する議論と査察及び規制に関する議論、国内外の回収事例の紹介と解説、医療機器のクラス分類といずれにも収まらない体外診断薬やプレフィルドシリンジに代表されるコンビネーションプロダクトの話題を取り上げて、年会や成果報告会を開催すべく活動をしている。
まだまだ、小さな委員会であり、興味をお持ちの方は是非、ご参加下さい。委員としてだけでなく、オブザーバーとしての参加も歓迎致します。
なお、現在主として議論しているテーマは、上記記載のリスクアセスメントの一環のユーザビリティー評価手法、各国の回収事例の解釈、及びプレフィルド・シリンジのCombination Productとしての技術的課題と規制上の問題、などであり、当委員会に参加いただき、科学技術上の議論に加わって活動を御希望される方は日本PDA製薬学会の事務局:
e-mail:harada@tokyo.kopas.co.jp
又は下記委員長又は副委員長宛に直接電子メールで連絡下さい。
dmurakam@cameo.plala.or.jp 又は Eiji_Watanabe@terumo.co.jp